イギリスから帰国〜コロナ禍での隔離措置について
さて、イギリスから日本に帰国した訳ですが、その時の隔離生活についてお話ししていこうと思います。政府の指針で内容がその都度変わっていくと思われますので、あくまで私の時は、というレポートなのですがよかったら参考にしてください。
私が帰国したのは2021年春なのですが、その頃には日本でもイギリス型の変異種が十分に認知されていて、3日間の政府指定の隔離が義務付けられていました。イギリスのヒースローを出発し、到着地は羽田空港でした。その時の隔離の流れを簡単に書きます。
隔離の流れ
隔離期間は全部で14日間ですが、大体の流れはこんな感じになります。今はYouTubeでも隔離生活の動画が豊富に載っているので、そちらも参考にするといいと思います。
②空港で証明書の提出
③日本入国前にPCRテストで陰性を確認
④政府指定の隔離施設へ(3日間)
⑤自身の設定した隔離施設へ(11日間)
それでは順を追ってどんな感じだったか書いていこうと思います。
①イギリス国内の医療機関でPCRテストを行い陰性証明書をもらう
まずはイギリスの医療機関でPCRテストの陰性証明書をもらわなければ出国ができません。私の時は出国3日以内に発行された陰性証明書でなくてはいけなかったので、ケンブリッジの家を早めに引き払ってロンドン市内のホテルに滞在し、出国の前日に検査を受けました。ホテルはコロナ禍で営業しているところが非常に少なかったのですが、マリオットホテルが開いていたのでここに泊まることに。
また、クリニック選びのポイントなのですが、必ず日本政府の指定するフォーマットで陰性証明書を発行してくれる医療機関にした方がいいです。また、発行されたものは電子メールと紙媒体両方で受け取ることができるのですが、私の時は電子発行されたものだけで問題なかったです。紙のものですと、発行後またクリニックに直接行って証明書を貰いに行かなければいけないので面倒ですよね....。
ちなみにイギリスの検査は唾液ではなく、咽頭と鼻腔の併用スワブテストでした。細めの綿棒のようなもので口の中を擦った後、そのまま鼻の中に同じ綿棒を突っ込まれます。10秒間綿棒を回し続けるのですが、かなり念入りでまあまあ辛かったです。日本では唾液検査が主流ですがヨーロッパ諸国ではこっちがデフォのようです。私はヨーロッパ諸国の他の国でも何回かテストを受けているのですが、この時が一番念入りでした。
②空港で証明書の提出
もらった陰性証明書をまずは航空会社の手続きカウンターで見せました。私はJALを利用しましたが、手続きも非常にスムーズにいきました。また、今回は出発にヒースロー空港を利用しましたが、利用客は極端に少なく、空いているお店もあまりありませんでした。ただ、全てクローズしているわけではなく、カフェとかF&Mのお土産屋さんは規模を縮小して営業していて帰国買いに便利でした。
早めに飛行機に搭乗すると案の定機内はガラガラで、私含めて乗客は13人しかいませんでした。もはや機内スタッフの方のほうが多いのでは思ったくらいです。シートも4列のものを倒して身体を横たえて使うことができ、非常に快適に過ごすことができました。
あと、途中でCAさんにお声がけいただき、ロシア上空にいるときにオーロラを見ることができました。機内が空いているのを良いことに、オーロラの一番綺麗に見える席で絶景を独り占めできたことは貴重な思い出です。
③日本入国前にまたPCRテストで陰性を確認(羽田空港)
長いフライトの後でしたが、横になって広々とスペースを使えたためにほとんど疲れませんでしたが、ここからが長かったです。移動はツアーの観光客のように旗を持った誘導員について回るスタイルです。 私の時は、変な行動を取ったら射殺されるんじゃないかという勢いの厳重ぶりでしたが、その分感染症対策をしっかりとしているということでもあるのでかえって安心感がありました。
まずは一列になり、パスポート情報や現在の体調、隔離後の滞在先の確認などの手続きをするブースを回っていきます。唾液検査はこれらのブースの最後にあって、レモンの絵が書かれた不思議な空間で唾液の摂取をします。必要な量が多く大変、という話を聞いていましたが、思ったよりも少量でOKでした。唾液の出が悪い方は、耳の下からフェイスラインにかけて唾液腺を優しくマッサージしてあげると出が良くなります。また、赤ちゃんは唾液検査ができないのでスワブテストとなるのですが、長いフライトで不機嫌な子が多く非常に大変そうでした.... 小さいお子さんがいる方はちょっと覚悟がいりそうです。
で、検体を提出したら結果が出るまで待合室で待機です。待合室は自販機とトイレ、それからコンセントがあって広々として便利でした。私の時はANA便と被ったために3時間以上かかり、結構待ち時間が長かったです。
④政府指定の隔離施設へ(3日間)
空港で陰性証明書を貰い、晴れて施設の外に出ることができます。イギリスからの入国者は3日間の隔離が必須になるので、次は政府指定のホテルにすぐ移動となります。ちなみに政府からの要請ですので、宿泊料金や食事代はかかりません。空港のロータリーに大型バスが待機しており、荷物とともにみんなでゾロゾロと乗り込みます。
私の場合、指定施設は成田の東横インでした。宿泊施設についてはその時によってばらつきがあるらしく、事前に知ることはできません。私の知り合いは2021年1月の帰国でしたが、品川にあるビジネスホテルだったそうです。こればっかりは運なのですが、羽田に到着して成田のホテルまで移動するのは若干損した気分になりました笑 バスに乗ってるだけなんですけどね。
ホテルに着くとすぐにまた検温、宿泊者のしおりなるものを手渡されます。やっぱり日本は圧倒的に紙文化が主流で、部屋に着く頃には書類でカバンの中がいっぱいになっていました。ファイルを用意していくと便利です。
あと、手渡されたしおりの中のガイダンスに従い、携帯に位置情報アプリを入れることになります。私の時は『COCOA-新型コロナウイルス接触確認アプリ』と、『OSSMA 留学生危機管理システム』の二つでした。
あと、驚いたのですが隔離期間中はLINEで健康状態の確認をします。厚生労働省のページにも載っていたのでここに貼っておきます。 (※最近LINEアプリの個人情報流失の問題があったばかりなのでこれはなくなるのかしら....)
私の時はLINEを使うのがスタンダードなので、やってない方はけっこう面倒なことになっていました。なので事前にインストールしておくことをおすすめします。
私も帰国したてで自分の携帯の電話番号もまだ開通していなかったために結構めんどくさいやりとりがありました。SoftBankはお客さま電話番号預かりサービスに登録している場合はすぐにネットと通話で電話回線を戻すことができますが、auなんかだと直接店舗に行かないと再開できないので非常に面倒です。一度完全に携帯を解約してしまった方はもっと面倒だったと思います。
で、政府指定の施設のことなのですが、なかなか部屋は広くて快適でした。Amzonなどの郵便物も隔離期間内であれば受け取ることができます。毎日朝に館内放送があり、決まった時間に1日一回LINEアプリを通して自分で測った検温の結果と体調の記録を報告するだけです。
他に守らなくてはいけないことといえば部屋から出ないことだけなので気楽です。唯一洗濯物に行く時だけは部屋の外に出てもいいのですが、その場合にも事前に許可がいるようでした。職員さんもかなり忙しそうで面倒なので下着をたくさん持っていったほうがいいです。ちなみに私の時は部屋のドアを開けると警報音が作動する仕組みでした。
そんなわけでもちろん食料も配給制なのですが、仕出し弁当のようなものを一日3回決まった時間にドアノブにかけてもらい、配給終了の館内放送が流れた後にそれを取るシステムでした。食べ終わった後は自分の部屋の外にゴミを出しておくと回収してくれます。しおりによると3食きちんと時間が決まっているのですが、最大で2時間近く後ろにずれ込むので気長に待つことにしました笑
ご飯はについては同じ仕出し弁当屋さんがやっている感じでした。
以下至高の弁当コレクション。
こんな感じですが、あんまりに期待値が高いとがっかりします。美味しくないわけではないんですけど、毎日同じような組み合わせになってくるので飽きます。食べられればなんでもいいという夫でさえも、2日目にはうんざりした顔をしていました。野菜が少ないので気になる方はサプリを持っていったほうがいいかも。水分量も若干足りないので、職員の方に内線で連絡するとお茶のペットボトルを持ってきてくれました。
他にも部屋の内線から24時間待機している職員の方が対応してくれますし、広い部屋にテレビもWiFiもありますし、イギリスでの長いロックダウン生活を経ているので、3日間なんてあっという間でした。
⑤自身の設定した隔離施設へ(11日間)
最終日の朝に検温や体調報告をした後にまた唾液でのPCR検査を行います。陰性がわかれば、15時、夕方18時くらい?、または翌日朝の3択で自分の選んだ隔離場所に移動することができます。
ホテルを出る際に先程の『COCOA-新型コロナウイルス接触確認アプリ』と、『OSSMA 留学生危機管理システム』がしっかりインストールされているかチェックを受けます。この後の隔離期間で必ず必要になるので、位置情報をいじったりする設定がちょっと面倒ですが確認しておきましょう。
こうしていよいよ外に出れるのですが、成田の東横インに直接お迎えの車を出してもらっている方はそのまま車に乗り込んでいました。私はイギリスを出国する前の関税の関係で一度また羽田空港に戻りました。その際のバスも出してくれるので便利なのですが、やはり羽田→成田間相互の移動がけっこう大変でした。ちなみに羽田に用事がなくても、都内のホテルに隔離先を指定した方は途中で降ろしてくれることもあるようなので確認する価値がありそうです。
羽田で用事を済ませた後に、私の場合は実家での滞在を選んだのでレンタカーを事前に手配しました。隔離先に着いた後にはインストールしたアプリで定期的に現在の位置情報と毎日の体調の報告をします。私の周りでは隔離先を実家にしている方が多かったですが、今は帰国者向けの隔離専用のマンスリーマンションの貸し出しサイトなどもあるようで、送迎をやってくれたりと便利そうでした。値段は結構お高い印象でしたが、都内の便利なところだとウーバーや宅食が充実しているので良いかもしれません。
持ち物、 持っていくと便利なもの
簡単に持っていったほうがいいもの、便利かもというものを一覧にしてきます。大したものではないですが参考までに。
②3日間の隔離後の移動手段
③イギリスで発行の陰性証明書(日本のフォーマットで)
④ サプリ(栄養偏るので)
⑤ファイル
⑥下着(多めにあるといいです)
以上になります。
思い出したらまたチョコチョコ足して行こうと思います。
近況報告〜帰国のお知らせ
私がイギリスケンブリッジに来てから早いもので一年ちょっとが過ぎました。
イギリスは、なるほど大英帝国の名に相応しく、歴史と伝統に培われた素晴らしいものがたくさんあって、日本とは違う意味で非常に魅力的な国です。全く新しい環境に適応し、チャレンジすることは毎日の楽しみでもありました。
そんな中でのご報告なのですが、この度日本に帰国する運びとなりました。
理由はいくつかあるのですが、
①私が新しい臨床分野(現場)に挑戦したくなったた
②夫が大学院への進学を決めたた
この二つが大きな理由です。
私事ですので特に面白い事もない退屈な内容になりますが、自分自身の状況の整理もかねて書いこうと思います。まあ要するにキャリアプランの問題なので、本当につまらんので、今暇でしょうがないという方だけ見てください笑
【帰国を決めた理由】
理由① 私が新しい臨床現場にチャレンジしたくなったため
イギリスでの生活をして新しいものの見方や価値観、そして夫をはじめ周りの挑戦し続ける人々の姿勢を見ているうちに、自分も今まで踏み込めなかった新しいステージに行ってみたい、という気持ちが強くなってきました(頑張っている人をみると、自分も頑張りたくなるという、月並みなアレですね)
また、イギリスで生活して行く中で、大学の同期が活躍していく様子を聞いたり、イギリス国内で研究に打ち込んでいる人々を見ると、なんとなく焦りのようなものがあったのも事実です。これもなんとなく共有できる方が多いと思います。
今回、自分なりに今後のキャリアを考えて結論づけたのが美容外科分野へのアドバンストな挑戦でした。二重を作ったり、たるみが気になる部分に糸をいれてリフトする、というのがイメージとしてわかりやすいと思います。
私はもともと美容分野に興味があり、特に30代に突入してからはすでに加齢に全力で抗いたいという気持ちで頭がいっぱいです笑 女性の永遠のテーマでもありますし、もしそれのお手伝いをできたらこんなに素晴らしいことはないと常々考えておりました。
ただ、外科系の手技となるとある程度大きな施設の設備も必要ですし、特に美容業界は研修体制もあまり整っておらず、技術の取得や研鑚が自己流になりがちです(思った以上に我流が多い業界です)症例の取り合いももちろん苛烈です。
イギリスにいる間にかなり色々なクリニックを見せて頂いたのですが、最終的に日本の業界最大手(言わずもがな世界シェアもトップクラス)のクリニックに入職することにしました。
場所に静岡を選んだ理由は、帰国が一時的であるにせよ夫の職場に近かったという点もあるのですが、昔から個人的に静岡県に対して憧れがあったからです。豊かな自然に美味しい海産物、美しい漁港に茶畑!そして富士山!!老後にいつか住みたいと思っていた県ではありますが、ちょっと前倒しして静岡ライフを楽しみたいと思います笑
理由② 夫が大学院進学を決めたため
これについては私も衝撃だったのですが、夫が30代に突入したと同時にオックスフォードへの進学を決めました。
今までは大学への研究員という形でケンブリッジに赴任(私は帯同という扱い)していましたが、今回は場所を移してまた大学生をやり直すことになります。
幸いにも大学からのありがたい申し出で授業料は全額免除なのですが、生活費は夫の分しか出ないので、もし私も帯同、という形になるとさらにお金が必要になってきます。(リアルな話、4年間イギリスでの生活費、となるとけっこうな額になるんですよね。。。)
そういう意味でも、今後の自身のキャリアや家族計画を見つめ直した時に、また帯同という形でイギリスに行ってしまって良いのか。。。あまりに長くブランクがあいて現場復帰が難しくなるのでは。。。という点が常に引っかかっていました。また、女性の人生につきものなのですが、相手に自分の生き方を委ねるようで漠然とした不安がありました。
以上の点をお互いによく相談した結果、夫は秋からオックスフォードに行くことに。かなり悩んだのですが、私は日本に残ることにしました。
最長で4年間の単身赴任(まさかの私の側の。。笑)とはなりますが、今はコロナの影響でオンライン授業が発達していますし、夫の専攻はAIなのでやろうと思えばリモートもできます。夫が日本に返ってくる可能性、私がイギリスにまた行く可能性、どちらも十分にあり得ます。
しかしいずれにせよ、今回は『私』と『夫』の事情が二つとも絡んできたのですが、これが両方バランス良く存在して、かえって良い選択ができたのではと思っています。私だけの人生ではないし、妻としての人生だけではありませんからね。
しかしこれに子供が加わってくると人生はさらに複雑な様相を呈してくるのでしょうね。独身時代は自分のやりたいように好きなことをするだけでよかったのですが、新しく戸籍上のつながりを作ることで2人分の人生に対する責任が生じてきます。喜びも2倍、苦しみは半分... とはならないのが結婚というものなのかも。
今から悩ましいことはたくさんあるのですが、まずは目の前の課題から一つずつ、全力で打ち込んでいくことが大事ですね。こんなことを書きながらも、実は新しい生活に期待で胸がいっぱいなのも事実です。これからもどうぞよしくお願いいたします。
私事で失礼しました。
医師に『変な人』が多いわけ〜おいでよ医学部島
医学部の『変な人』
医師って変な人が多いです。まるで聖人君子のような人格者もいる一方で、非常に個体差というか個人差が激しいです。一緒に働いている私からみても、『変わってるなあ!(良い意味でも悪い意味でも)』と思うくらいの医師もいるので、多分、そういう医師に診察室で初エンカウントを果たした患者さんの驚きは相当なものだと思います。
やはり同業として思うところもあって、あれやこれやと考えていくうちに3つの理由があるという結論に達したので、ここで考察したいと思います。※もちろん、非常に個人的な感想なので話半分に読んで頂きたく思います。
医師に『変な人』が多い理由
独自の進化を遂げる医学部島内『ガラパゴス化現象』
以前、『医学生の生活あれこれ』という記事でも紹介しましたが、これが医師に変な人が多い一つの理由にあたると思います。
医師で『変な人』とは、医学部という特殊な環境の中でだんだんそうなった人、というパターンもあります。そもそも医学部は必修科目がほとんどで、他学部の学生との交流も比較的少ない傾向にあります。したがって、一学年100人前後のごくごく小さなコミュニティの中で、非常に濃密な人間関係が作られやすくなります。それに相まって大学独自の伝統的な上下関係や横とのつながりなど、独特なローカルルールが加わっています。程度の差こそありますが、都内でも地方でも、多少これはあるんじゃないかと思います。
なので、この小さなコミュニティの中で『ガラパゴス化』が進みます。『ガラパゴス』とはそう、ムツゴロウさんのアレです。
知らない人も知っている人も再確認となりますが、ガラパゴス諸島とは太平洋に浮かぶ小さな島の集まりです。海で隔絶されているために他の大陸と切り離された場所にあります。そのため島の中だけで生態系が完結しているので、独自の形質を持った生き物が生まれやすいんです。なので、狭い空間で独自の進化を果たすことを『ガラパゴス化』なんて呼ぶようです。
医師にも同じことが言えるのではと思っています。医学部って非常に濃密で閉鎖的な環境なので、さながらこのガラパゴス諸島そっくりの環境が作られているんです。ティーンのまだまだ影響を受けやすい多感な時期にここに放り込まれるので、多少なりとも影響を受けて変わった人が出やすくなるのも納得です。島の中でのことなので、島民からしてみれば、『まあ変わってはいるけど、許容範囲』というような変人がたくさん発生します。しかし、ひとたび島から出れば彼らが『珍獣』というジャンルに括られるのは間違いないのです。これは後にも書きますが、それを面と向かって指摘してくれる人があまりいないのにも問題があるのかもしれません。
以前私の知り合いにいたのですが、今まで授業を受けてきた教授や講師(おじいちゃん先生含む)の疑似恋愛模様をエロ小説にしており、その執筆活動に夢中になり過ぎて留年を繰り返している先輩がいました。なんとなく朴訥な印象のある人で好感が持てる人物でした。興味本位で小説を読ませてもらったのですが、意に反して非常に繊細なタッチでエロチズム(書くのもはばかられるのですが、おじいちゃん同士の愛憎渦巻く複雑な絡み)が表現されており、もはやうっすらと狂気さえ感じました。ある時その先輩に、なんでエロ小説を書き始めたのか聞く機会がありました。どうやら、留年を繰り返す中で話のきっかけにして少しでも他の子と友達になりたかった、というようなことを言っていたのを覚えています。意外な理由にちょっとホロリとしました。確かに、留年すると下の学年の狭いコミュニティでまた新しく自分を適応させなければいけないので、それが彼なりの努力の結果だったのでしょう。代返(いけないことですが、授業を欠席したときに友達に出席しているように見せてもらう)や、試験問題の対策プリントなんかも手に入れなければいけませんし、大学生の友達ってけっこう大事です。しかし結局、その先輩は私の同期となり、その後ひっそりと後輩になりましたが(彼は卒業できたのだろうか)。
以上のように、学部内は非常に変な人が多い環境ではありますが、逆に言えば『医学部島内で発生した珍獣』は、その奇妙な環境への適応の結果に生じた、一種の生存競争の末にできた産物でもあるのです(あくまでこれは一例で、もっと後味が悪くなる意地の悪い類の話もありますが、学生時代にもまあまあキツい体験をする学生も多いです)
『変な人』が生き残れる職種である
そしてこれが非常に問題な点だと思っています。医学部って特殊な学部で、卒業して医師国家試験にさえ受かってしまえば、いかにポンコツでも医師として働くことができます。
この職種自体が今も社会に求められているので、それが多少変わった人であっても病院の雇用者や患者さんが我慢してしまうことが多いのが実状です。『士業』と呼ばれる職種全般に言えることかもしれませんが、雇用者やサービスを受ける側とサービスを提供する側で妙な上下関係の逆転が起こっている場面が多々みられます。今は昔ほどではありませんが、医師というものが神格化され過ぎているのが原因の一端なのでしょう。
したがって、実社会ではいかにポンコツであることが露呈しても、医師である限りは通用してしまうことがあるんです。逆に言えばそういう特殊な人は、一般社会ではまず受け入れられませんし、医師という職業だからこそ許されるということです。『医者以外できない人』が生き残れる業界、それが医療業界なのです。
そもそも元から『変な人』が多い
本当に身も蓋もないのですが、そもそも、もともと医師を目指す人に『変な人』が多いのが三つ目の理由です。あくまで多少割合として多いかも、ということですが。
日本の受験は学力に重きが置かれる傾向が強く、卒業後の医師国家試験においても100%合否は学力で決まります。実技試験もあるにはあるのですが、在学期間中にちょろっと実施される程度で、余程ヘタを打たない限りはまず落ちません。(事実、私の周りでは実技試験留年というものは聞いたことがありません。本試験で耳に入れる器具を鼻に突っ込んだ先輩も最終的には受かっていました)
なので、人格がどうであれ学力さえ高ければむしろ将来安泰なコースが用意されているわけで、これに乗らない手はありません。実際アスペルガー気質のある先輩や後輩、同期がたくさんいますし、彼らの選択はその点で非常に賢かったのでは....と思うこの頃です。もちろん将来的にはどうなるかわかりませんが。
ここで在学中に、実習とか、シケプリ(試験前に傾向と対策がまとめられた、学生間で共有されるマル秘ノート)とか、協調生がないと手に入らなかったり、苦労するのでは... と思われる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。こと共通の課題を前にしたとき、島民は島内の人間に対しては比較的寛大なのです。
まとめ
間違いなく特殊な環境、医学部島。散々書きましたが、かくいう私も狭い島内出身です。しかし、今思えばこの小さく歪な環境を、なんだか懐かしく温かいものであったと思い返すこともあります。なんだかんだ言って、若い多感な時代を多く費やした場所でもあるので、どこかでその部分でさえも肯定したい気持ちが強いのかもしれません。そんなに楽しくもない思い出もありますが、それと同じくらい良い思い出もいっぱいありますからね。
しかしそれとは別に、やはり医療人としての姿勢は正しくありたいものだと常に思っております。この医師という妙な立場の逆転現象やガラパゴス化のせいで見失いがちなのですが、一度島内から出ればそれは『変な』ことかもしれない、という事実を忘れないように、戒めの意味を込めて記事を書いた次第です。
ちなみに、このガラパゴス化を題材にした面白い小説があります。
読まれた方もいますかね。
舞台は都内名門女子校(明らかに慶應女子っぽい)なのですが、我らが『医学部島』の環境と非常に似ていて、それに思春期特有のルッキズム(容姿の良し悪し至上主義)が加わり面白いです。題名の『グロテスク』は、繊細で聡い女子学生たちの間で起こる、苛烈な生存競争の末におとずれた独自の進化をよく表しています。記事で前述した『珍獣』のことでしょうか。我らが珍獣は国家資格を印籠にたくましく生きていますが、小説グロテスクの末にあるのは思いがけない顛末でした。気になる方は読んでみてください。
この手の話が大好き!という方には確実に刺さると思います!
医学生の生活あれこれ
医学部ってどんな感じでしたか
最近『医学部ってどんな感じでしたか』という質問を受けることが多いです。たしかに、他の学部の学生生活ってなんだかミステリアスですものね。
うちは単科大学で学内が医療系の学生ばかりだったこともあり、今までそういう話題にならなかったのですが、国を越えてイギリスに来たり、ネットで色々な方と交流を持つようになってきて、改めて『ちょっと変わっていたかも....』と思うようなこともあったので紹介したいと思います。
そういえば私も、藝大出身の友人の学生生活の話が面白くて、『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』と言う本を夢中で読んだのを思い出しました。
もともと『ハチミツとクローバー』という美大を舞台にした漫画が大好きで、芸術を扱う大学に対しての憧れもあったのですが、漫画で語られるよりもリアルな部分が面白かったのを覚えています。(大学卒業後の異常な数の失踪者数にも衝撃を受けました笑)そういえばその話を聞かせてくれた彼も卒後に司法試験を受けて、今は弁護士をしていますし、やはり思うところがあったようです。
今回は私の学生生活についてなので、どう叩いても美大ほど面白い話は出ないのですが、もし興味のある方は読んでみてください。
大まかな特徴
①入学してすぐにまた予備校生活
医学部の進級に必要になるのは、必須単位(絶対に取らないと進級できない単位)が大半で、選択科目、というものがほとんどありませんでした。あったのは一年生時の『ドイツ・フランス・中国語』と、受験の時に使わなかった理系科目1つ『物理・化学(生物はあったかな?)』くらいだったと思います。自由度が非常に少ないガチガチのカリキュラムが組まれているのが特徴です。
スケジュールも、基本的に朝の9時くらいから16時くらいまで全講義に強制出席でした。なので教室移動というものがほとんどなくて、クラスメイト(全部で100人くらい)はもちろんのこと、席も固定で常に私物で溢れかえっていました、非常に汚いです。
ここからして他学部の人からみると変な感じらしいです。講義の空いてる時間にランチやバイトを入れる、ということもありませんし、講義のない日、というのがそもそもありませんでした。みんな一様に同じ目的を持って、同じ勉強をする、という点では予備校みたいなイメージです。まあ確かに、医学部自体が医師になるための予備校と言えるので納得です。
②独自の進化を遂げる学部ガラパゴス化
これは語ると長くなるので他の記事に載せたのですが、医学部って特殊な慣習が多いんですよね。一学年の人数が60〜100人前後しかいないので、いついかなる時も一緒のメンバーですし、人間関係がとんでもなく濃密になります。そしてそんなコミュニティ生活内ではご多分に漏れず、内部では非常に独特な発酵が起こります。これはかなり香ばしい内容になるので別の記事にまとめました。
⬇️気になる方はこちらの記事で
②実習がやたら多い
他の学部に比べて圧倒的に実習が多いです。2年生の解剖学、5年生の院内実習がメインですが、この時期以外でも座学がなくなり、立って手を動かしている(実は頭はあまり動かしていない笑)期間が長いのが特徴です。
解剖学は4〜5人のチームを組み、1人のご遺体を数ヶ月かけて解剖していきます。(このご遺体は生前のご本人の意思での会合学実習へのご提供で、初めての実習でご遺体と向き合ったときの、あの非常に身の引き締まる思いは今でも鮮明に思い出します)
5年生時の病院実習はポリクリとも呼ばれますが、大体全部の科を1年とちょっとかけて満遍なくローテーションしていきます。ここでもチームが3〜8人くらいと決まっています。これもけっこう長く、かつ香ばしい内容になりそうなのでそのうち他の記事にまとめたいと思います。
ちなみに看護は3年制と4年制の学校がありますが、やはりロングタームで実習があるので、割合でいったら看護の方が実習は多いです。なのでこれは医療系に共通の特徴でもありますね。ちなみに看護の実習は医学科に比較できないくらい上下関係や課題(私たちはそもそもこれがなかった)が多いので、かなーり大変です。看護の同期はみんなげっそりとしていて、本当に体重もかなり落ちている子が多かったです。。。
③卒論がない
これも他学と比べると特徴的なことなのですが、卒業論文の作成というものがありません。医学科には6年生最後のバレンタインデーあたりに医師国家試験があるのですが、それまでに卒業できるかどうかが決まり、国家試験に合格したらそれで終了です。卒業のために何か書く、ということがなく、6年間培ってきた学力(今振り返るとかなり大げさですが)のみが卒業試験で重視されます。なので、早い人だと5年生くらいで卒業試験の合格ラインに達していますが、実習が必須なので飛び級が絶対にないのも特徴です。
④国家試験がある(ひたすら暗記)
卒論の代わりと言ってはなんですが、先ほど述べました国家試験があることが最大の特徴です。これも医療系全般に言えることですが。
ぶっちゃけ医学部自体が医師になるための予備校のようなものなので、よほどのことがない限り落ちません。今年の医師国家試験も合格率は92%ほどですし、私の時も偏差値30いかなければ余裕、といった風潮がありました。
なので試験に向けてちゃんと勉強はするのですが、受験勉強の時とどっちが本気で勉強したかと言われれば断然大学受験です。国家試験は基本的に暗記がほとんどなので、医学部はある意味究極の文系、と言われるのはここれへんから来ている気がします。暗記科目でかつ大学受験よりは易し、となると、そもそも個人の基本的なスペック不足が原因で『どう頑張っても絶対に受からない!』ということはあり得ません。医師国家試験は『努力は裏切らない』を体現しているとも言える公正な試験です。
⑤国試に合格できなければただの人(闇深)
この部分が一番闇が深いです。卒業はできても国家試験に合格できなければただの医学に詳しい人です。6年間医者になるためだけに勉強してきたので、正直その後の修正がききません。よく、日本の医学部ではなくて、代わりに中国やルーマニアの医学部に行きました、と言うのも聞きますが、あれを含めて医学部はけっこう闇が深いです(そしてその顛末は総じて悲惨な場合が多い、もちろん素晴らしい方もいるので誤解のないように)
ちなみに国家試験に1回落ちたとしても、次の年でほとんどの人が受かっているので、国家試験に落ち続けて結局医師になれませんでした...と言う人は、実はものすごく少ないのです。が、人数が多ければごく稀にそんな人が出てきます。当然新卒ではないレアケースなので就職活動もしにくいです。そのまま社会生活に溶け込めずに、日本ではないどこかにあるのかもしれない夢を探して海外逃亡...と言うような話も聞きます。
あまり語られることのない部分ですが、闇金ウシジマくんもびっくりな深淵深い闇が広がっています。ヘタに大学受験に失敗するよりもはるかに手痛いです。ティーンの挫折はまだなんとか持ち直せますが、ある程度自分の生き方にプライドも出てくるアラサーになると、この時期の失敗は厳しいです....特に日本社会では。そんなわけで国家試験の時期はみんなちゃんと勉強します。
まとめ
以上、医学生の生活と医学部のちょっと変わった面について紹介しました。美大や医療系の学部など、ちょっと特殊な学部の話を聞いていると面白いことが多いので、今回の話が参考になればと思います。まだまだ引き出しがあるので、また面白いことを思い出したら紹介していきたいと思います。
Fortnum&Masonのアドベントカレンダー中身を公開
トラくん、そういえばこの前に買ったフォートナム・メイソンのアドベントカレンダー、どうだったんだな?
なかなかの内容だったぜ。せっかくだからラインナップ含めて紹介していくぜ!
Fortnum&Mason(フォートナム&メイソン)のアドベントカレンダー
せっかくイギリスにいるのだから『紅茶をたくさん飲もう』と思って買ったFortnum&Mason(フォートナム・メイソン)の紅茶のアドベントカレンダー。
要はクリスマスまでの日めくりカレンダーなのですが、『色んな種類を試してお気に入りを見つけたい!』という方におすすめです。F&Mはイギリスの紅茶メーカーの中でも高級ラインに入るので、全部試そうとすると結構な値段になっちゃうんですよね。今回のアドベントカレンダーに入っていた紅茶は全部で21種類、チョコレートは6種類と、なかなかお得感がありました。
アドベントカレンダーについては以前こちらの記事にまとめました。
⬇️アドベントカレンダーとは?
他の紅茶メーカーや、ビールのアドベントカレンダーについてもここでまとめているので、気になる方は覗いてみてください。
クリスマスのF&M本店
イギリスでは早いと9月あたりからクリスマスの準備が始まります。ロンドンのF&Mの本店もクリスマス仕様にデコレーションされるのですが、これがすごく可愛いので、もしこの時期にロンドンにいらっしゃる方はぜひ見ていってください。
クリスマスシーズンはツリーのオーナメントや限定の紅茶、グッズなどが一斉に売りに出され、時期によってはウィンターセールをしていることがあります。
F&Mの本店の記事はこちらにまとめましたので、気になる方は見てみてください。
⬇️クリスマスのF&Mまとめ記事
ちなみにF&Mではクリスマスに様々なオリジナル限定グッズが出るのですが、今年も可愛いエコバックが出ていました。
写真は小さいサイズのエコバックなのですが、すっぽりアドベントカレンダーが入るサイズでプレゼントにもちょうど良いです。毎年デザインや色が違うので、クリスマスオーナメントと同様にコレクターの方も多いです。
中身を公開
ネットで見てみると、紅茶に関してはあまり中身を開けて内容をまとめているサイトがなかったので記事にしました。特に私のように『いろんな種類を試してみたい!』という方は参考にしてみてください。
紅茶のカレンダー
まずは紅茶のカレンダーから。全部で21種類の紅茶が入っていて、クリスマス限定のブレンドも2種類楽しむことができました。アドベントカレンダー自体も何種類かあって、私が買ったものは一番お手頃に買えるもので、値段は25£(3500円くらい)でした。(※2020年当時 1£=140円計算)
中に小さな紅茶缶が一つずつ入っていたり、F&Mの建物を模したオルゴール付きのものもありました。ただ、数量が少なくて人気なので早めに買わないとすぐに売り切れてしまうようです。
カレンダーのデザイン自体もその年によって変わるのですが、今回もサイズは大きめで、縦34cm、横25cmでした。けっこうスペースをとるのですが、これくらいの大きさになると自立してくれるのでかえって楽ですよね😅
カレンダーは小窓が24個ついていて、12月1日から順次開けていくことになります。私が買ったときには11月後半になっていましたが、イギリスではまだネット通販で在庫が残っていました。人気のデザインのものはかなり早くから公式サイトを通して買わないと購入できないので注意です。
裏から中身を抜いてみるとこんな感じになっています。
ティーバックがぎっしり。プラスチックパックに小分けで入っているのでほかの紅茶と香りが混ざりません。さすがF&Mだなあと感心しました。 窓を一つひとつずつ開けていくと毎回紅茶のいい香りがします。
今回はせっかくなので紅茶のメモをとっておきました。ティーバックタイプだったので、下の写真のようにノートにティータグを貼って成分だけ写しました。紅茶のティータグをノートに貼ると、ページを開いた時に紅茶の香りがふんわり香ってきていい気分になります。
細かいのですが、今回入っていた紅茶のまとめを載せます。
Christmas Black Tea/Moroccan Mint Green Tea/Camomile and Bee Pollen Infusion
■4〜6日目
Rose Pouchong/ Countess Grey/ Assam TGFOP
■7〜9日目
Rhubarb Raspberry and NettleLeaf/ Plum Apple and Cinnamon/ Earl Grey Classic
■10〜12日目
Rose Pouchong/ Assam TGFOP/ Elderflower Wild Strawberry and Rose
■13〜15日目
Breakfast Blend/ Royal Blend/ Liquorice Mint and Lemon Verbena
■19〜21日目
Gin&Tonic Tea/ Darjeeling FTGFOP/ Vanilla nougat Tea
■22〜24日目
Applicot Honey and Lavender/ Lemon Curd Tea/ Christmas Green Tea
その中でも個人的に美味しかったのは
■ Camomile and Bee pollen
■ Assam TGFOP
『これは次、缶や箱買いしたいな!』と思ったものです。
Camomileの紅茶は豊かなカモミールの香りに、ほんのり甘い後味が美味。カフェインフリーなので夜のリラックスタイムにいいかなと思いました。Assamは王道の美味しさで、すっきりとした上質の茶葉を使用しているので香り高いです。イギリスではミルクを加えて浸して食べるタイプのビスケットがたくさん売っているのですが、それによく合いそうです。
一つずつ缶や箱買いしていくと痛い出費になりますが、そういう意味でもこのアドベントカレンダーでいろいろな種類を試すことができてよかったです。(あと、個人的にあんまり好みでなくで、『これは缶で買っちゃったらショック大きかっただろうなあ...』というものもあったので)
ちなみに私が本店をのぞいた限り、ギフトセットでは、一番多く種類が入っているものでも6種類まででした。(ただ、むしろアドベントカレンダーには入っていない、1〜4番手あたりの定番までしっかり抑えている感じなので、これはこれでアリ)
ちなみにイギリスのF&Mの公式HPのオンラインストアで9種類のブレンド入りを発見しました。(内訳はRoyal Blend/Breakfast Blend/Earl Gray/Afternoon Blend/Queen Anne/Jubiliee/Irish Breakfast/Smokey Earl Gray)
今回アドベントカレンダーにより色々な種類を楽しむことができたのですが、 F&Mに限らず、紅茶のアドベントカレンダーは来年も買いたいと思うくらいお得感がありました。
で、今回の紅茶のアドベントカレンダー、開いて気付いたのですが、表紙の裏にこんなメッセージが.....
チョコレートのカレンダー
ということで次はチョコレートの方です。
紅茶のアドベントカレンダーにも、『チョコレートは買った?』の文字があったので、気になって買ったのがこのセットのチョコレートのアドベントカレンダー。
普段F&Mの店舗に行っても、なんとなく雰囲気に飲まれてチョコレートにまで手が回らないし、アドベントカレンダーの紅茶に合わせて、チョコレートは相性の良いものをセレクトしているのではと思った次第なのですが...。
中には全部で6種類のトリュフチョコレートが入っていました。ちなみに値段は35£+送料(けっこう高かったです)なので、チョコひとつあたり260円くらい?
全部食べてみたのですが、うーん、店頭でトリュフの詰め合わせを買う方がコレはお得かも。特に変わり種も入っていないし、紅茶でお得感を出す分、こっちの方で採算を合わせているのかなと思いました。あとトリュフと言っても、日本人が食べつけている、いわゆる滑らかで食べやすいものとは違うタイプなのも大きいかも。
正直スーパーで買った5.5£のLINDORチョコのほうが美味しい🙄笑
私のように、あまりアドベントカレンダー自体に重きは置いていなくて、どちらかというと『色々な種類を試してみたい!とにかく美味しいものが食べたい!』という人には、チョコレートのアドベントカレンダーは向かないかも知れません笑
まとめ
①値段:紅茶(2500円) チョコ(6000円)
②内容:紅茶(21種)チョコ(6種)
③お得感:紅茶◎ チョコ△
以上、F&Mのアドベントカレンダーについてでした。普段なかなか高価で手が出せないブランドの紅茶も、アドベントカレンダーならたくさんの種類にトライすることができます。日本でもクリスマスシーズンに色々なメーカーのものを購入することができるので、もし見かけるようなことがあればぜひ!
イギリスに住んでみて
はじめに
私の場合はひょんなことからイギリスのケンブリッジ(大学からなるのんびりした田舎町、しかしここにいる限りは不便はないので、日本だと筑波の学術都市が近い)に住むことになったのですが、とりあえず現段階で1年間住んでみての感想を残しておこうと思います。
もともと私の場合、日本での職場環境も非常によく、公私共に日本に生まれたことにとても満足していました。したがって日本の社会や労働環境に不満があって、新たな新天地を求めて異国へ、というタイプでもないです。
さらに、夫婦ともに純日本人ですので、どうしてもイギリスでなくてはいけない、ということでこちらに来たわけでもないです。たまたま夫の研究所がこちらにあるから、という理由で居ついたクチです。ちょうど新年も始まりましたし、イギリスと日本、住んでみて思ったことを書き出していこうと思います。
今回は個人的な取り留めもないメモだと思って目を通してください。ちなみに5000字以上あって非常に長いです。
イギリスに住んで良かったこと
①美しいイギリス文化を堪能できる
これが最大のメリットです。1年間住んでみて、改めてイギリスって本当に美しい国だなあと思いました。これは旅行やビジネスでの短い滞在では表面的なものに終わってしまうかもしれません。
歴史のある建築物や文化とともに生き、自分がその一部になる感覚というものは、今まで味わったことのない素晴らしい体験でした。言葉で説明するのが難しいのですが、日々何気なく目に入る、美しいカレッジやパンティング(舟遊び)の風景、のんびりと草を喰む牛達、夜に賑わいを見せる老舗のパブ。そのどれもが生き生きと輝き、それらに触れることで日々自身の感性が磨かれていく感覚というものは、何にも変えがたいものでもあります。
②リラックスできる
私はケンブリッジに来る前には東京に住んでいたのですが、朝のラッシュとか、駅のなんとなく尖った雰囲気とか、モノや人から発せられる切迫したような苛立ちは日本、こと東京で顕著なものかもしれません。
イギリスにはそのような雰囲気があまりありません。そもそもロンドン含めて公共交通機関がそれほど過密にならないこともありますが、その他の面でも東京に比べれば皆んなのんびりしています。もちろんそれによる弊害は私のような日本人にとっては看過できないこともありますが、少なくとも他人やモノにイライラしている人は少ないです。
電車がちょっと遅れちゃってもいいじゃない、子供が騒いでもいいじゃない、手伝ってあげるよ etc. 社会のルールを破らない限りはとにかく寛容な文化です。日本にいる時に当たり前だと思っていた、暗黙の了解という縛りが緩いので、『人に迷惑をかけないようにしなければ』というような独特の緊張感がありません。電車の中でも普通に音楽をガンガン流しますし、電話で喋るのを咎める人はいません。そういう環境で過ごしていると、自分が今まで日本で培っていた、他人に迷惑をかけないように心がけてきたことが、自分が勝手に設定していた縛りだったのだと気付かされます。
昨今の感染症の流行は各国民の気質をより顕在化しているようで、イギリスでは日本ほど『自粛警察』なるものを聞きません。『私が我慢しているんだから、あなたも我慢しなさい』と、『私が我慢しているのは、私自身と家族を守りたいから』とはかなり意味合いが違ってきます。いい意味で、私と他人がはっきり区別されており、他人を気にしないのは自身の心のゆとりにつながるようです。
③客観的に日本を見られる
これはイギリスにいるから良いこと、ではないのですが、日本を離れて自分の生まれ育った国を客観的に見ることができるようになりました。よく、『欧米なら〜なのに、これだから日本は〜』という声をネットではよく聞きますが、実際に住んでみて、そうでもないけどなあと感じることが多くなってきました。
例えば、日本でも共働きが一般的になっていて、『女性の負担が増している!』というような声を聞きます。なので、イギリスに来る前には、イギリス人の男性はさぞ家事育児に参加するんだろうな、と思っていたのですが、実はそうでもないです。やっぱり家事育児の中心は女性であることに変わりはないです。
というか、家事にかける時間が日本より圧倒的に少ないだけなんですよね。食事も外食含めて、火を通した食事は1日に1回くらい、ご飯は簡単に、日中子供は基本的に外に預ける、などなど。日本人女性の家事負担が大きいと言われているのは、パートナー男性が忙しくて家事育児に参加できない、というものもあるのかもしれませんが、どちらかというと、日本人の家事要求レベルが高いだけなようです。これも前述した、自分が勝手に設定した縛りに苦しめられているという観点で捉えることも出来るのかもしれません。
そして女性の家事育児問題だけではなく、日本の税金や社会保障制度についても、『いやいや、欧米もそんなに良くはないよ、むしろ日本の方がまだマシ』と、日本を客観的に捉えられるようになったのは大きいかな、と思います。やっぱりここでも、日本人の要求するレベルが高いのが不満の元なのでは...と思うことが多いです。つまりは、良い意味で欧米諸国に間違った桃源郷を見出さなくなりました。
まとめ
自分の中の小さな世界が少し広がったのも良いことですが、まあ要するにメンタルの面でとっても健全に過ごすことができています、ということです。こういう精神論的な部分って住んでみないとわかりにくいところではありますが、すごく大事な部分じゃないかなあと思います。
次は逆に悪かった点についてです。
イギリスに住んで悪かったこと
①飯がマズい
私の場合はこれが最大のデメリットです。日本と比較して圧倒的に飯がマズく、何より高いです。『最近のイギリスのご飯は美味しいよ〜』なんていうのも聞きますが、あれってロンドンのしかも結構お高いレストランの話です。日本と同じクオリティのものを食べようとすると、そもそも値段が1.5〜2倍はしますし、まともなレストランとなるとさらにとんでもない値段です。イギリス内で比較的安価で美味しいとされるインド料理や中華、アジア料理でも、例えばパッタイ一人前は2000円くらいします。
あと、これも個人的な感想なのですが、在英期間が長くなると舌が鈍麻してきます。私自身は一年でも強く実感しました。イギリスは日本と比べて使用できる化学調味料の品目が圧倒的に少ないですし、塩分量もかなり控えめです。料理が冷めたものが出てきてもあまり気にしませんし、調理法も少ないので食感や食べ物のテクスチャーにもこだわりません。そういう食文化の元で食事をしていると、人間の舌って急速に鈍麻していくみたいです。その証拠に、たまーに日本から仕入れた袋ラーメンとか、ちょっとお高めな調味料を使うと、濃厚な塩味や化学調味料の強烈な旨味にびっくりします(脳が驚くと言う表現はあながち冗談でもなく、あれは麻薬の摂取反応に近いのかも笑)。
そんなわけで、イギリスの飯がマズい問題は私にとっては非常に辛い点です。一方、夫は食べられれば何でもいいという種類の人間(毎日3食ケンタッキーチキンでも平気)なので、ここはかなり個人差がある部分でもありますが。
したがって以上のことから、大前提はロンドンに住んでいること、かつ有り余る財力がある場合を除いて、イギリスでまともなものを毎日3食食べるのはかなり大変です。
②健康でないと厳しい
これもネックになっている部分です。イギリスに限らず、日本以外の大抵の国でこれは実感される方が多いと思います。よく、移住に必要な条件、とか向いている人そうでない人、というのを耳にしますが、大前提は健康であることではないでしょうか。
これは私の渡英時期にも大きく関与していることかもしれません。私がイギリスに住み始めたのは2020年1月からで、ちょうどその少し後からコロナウイルス感染症が少しずつ流行ってきました。日本と比較すると、もともとイギリスの医療体制は脆弱で煩雑です。シンプルな点があるとすれば、『お金持ちは十分な医療を受けることができます、貧乏人はちょっと待ってな』な部分がはっきりとしているという点です。ある意味イギリスを含めた欧米諸国の格差社会の凝縮体と思ってもいいかもしれません。
イギリスには国民が無料で医療サービスを受けられる機関があるのですが、無料なだけあって制限がかかっており、サービスに登録してから1〜2ヶ月初診まで待つことが普通です。(風邪の診察ですら2,3週かかることも)もしすぐにサービスを受けたい場合にはプライベートな医療機関を自費で払うことになります。しかし医療機関ごとに自由に値段設定をすることができるので、技量も値段もピンキリです。したがって日本のように一律の値段で、安定した医療サービスを受けることは制度上不可能です。
特に昨今のような、比較的足の速い感染症が流行した際には、素早い適切な医療へのアクセスが求められます。先に述べたような医療体制に慣れているイギリス国民の気質として、ちょっと具合悪いくらいなら我慢しよう、どうせすぐには診てもらえないしね、と思うのは当然です。医療機関としても、電話相談は受けてみたけど....うーん、自信ないけどまあ大丈夫そうだよね。ちょっと待ってもらおう、というような意識が文化的な背景としてあるのだと思います。
その結果イギリスでは、医療機関の受診や受診後の処置が遅くなり、重傷者の増加が異常に早くなりました。(まあそもそも日常の清潔操作がきちんとできていないことも問題なのだけど)そういう意味ではイギリスの医療制度ってコロナと相性が悪かったなと思います。
長くなりましたが、今回の例をとっても、日本と比較するとイギリスの医療アクセスは良くありません。以上のような理由から、この国で末長く健康に住むにはある程度の資本が必要だな、と強く感じました。
まとめ
以上悪かった点についてでした。良かった点よりもだいぶ生活感のある話題になりました。
飯がマズい問題は個人の気持ちの持ちようなのですが、医療制度については時期的にもかなり考えさせられました。その他にも、郵便や役所、住宅事情などへの不満もありますが、その根底にはやはり②で述べたような、『お金持ちはいいサービスを受けることができます、貧乏人はちょっと待ってな』の精神が反映されているので、ただの愚痴になって面白くないので割愛します。もし需要があるのなら、その他についてもいつか書いていきたいと思います。
いずれにしても、格差社会の存在を日本にいるときよりも強く感じることが多くなりました。
そのほか雑多なこと
取り止めもないものですがこちらも。メモ程度に思ってください。
差別問題
渡英前にちょっと心配していたことの一つ。結論から言うと、ケンブリッジにビジターとして住む限り差別にあうことはまずない。ケンブリッジに住んでいるアジア人は大学関係者がほとんどで、『ある程度身分が保証されているアジア人』の扱いになるのがその理由。ただし、ケンブリッジ大学内部でも、学部からの学生間では多少差別がある様子。それはイギリスに『お客さま』として来ているわけではなく、対等なクラスメイトとして認知された上で直面する問題なのでレアケース。学部入るくらいのバイタリティーがあれば気にならないそうで。
ちなみにロンドンでは普通に生活していく上でも理不尽な差別がある。ロンドンは移民が半数以上をしめる多民族都市なので、イギリス人がレイシストという意味では全くない。どちらかというと移民間の差別が問題なので反撃の隙あらばやり返すべし。
駐妻アイデンティティ喪失問題
私はオンライン上で仕事や資産運用をしているのですが、それでもたまに考える問題。遠い異国の地で収入が減り、子供もいないのに家族に扶養されるというのは精神的にくる。何よりも患者さんに接する仕事が好きなので臨床が恋しいが、感染症が流行し正直それどころではない。しかしかと言って、他の同じ境遇のもの同士が集まって何か楽しいことをしたところで、なんとなく日々感じる物足りなさというものは変わらないし、質の異なるもので埋め合わせができるとは考えられない。贅沢な悩みだが、去勢された室内犬の気分である。
体重増加問題
イギリスのハイカロリーな食材やロックダウンが相まって体重が3キロ増える。この国でヘルシーで美味しいものは極端に少なく、自炊していても普通に太る。豆腐やこんにゃく、キノコが恋しい。
総括
以上、イギリスにとりあえず1年間住んでみた時点での感想でした。もし将来的にイギリスに来ることをお考えの方や、すでに長く住まれている方、日本に骨を埋める所存の方など、色々な方が読まれる可能性のある場で申し訳ないのですが、あくまで個人の感想です。取り止めのない話題になりましたが、来年見返してみるのも面白そうなので残しておきます。
アフタヌーンティー〜『The Chesterfield Mayfair Hotel(ロンドン)』
せっかくロンドンに来たからには、イケてるホテルでお茶とかしてみたいんだな
今はクリスマステーマの店が多いから、買い物とお茶どっちも楽しめるところを紹介するぜ!
ロンドンの便利な立地にある
『The Chesterfield Mayfair Hotel(テェスターフィールド・メイフェアホテル)』
クリスマスアフタヌーンティーについて。
- 立地良しの四つ星ホテル
- 落ち着いた温かい雰囲気
- 値段は1人47.5£(大体6600円くらい)
- ホテル内のクリスマスデコは必見
あと、ロンドンのアフタヌーンティーというと、
憧れはあるけど、ドレスコードとかお作法が気になる...
という方もいると思いますので、その辺りにも触れていきたいと思います。
【目次】
はじめに
『クリスマスっぽいアフタヌーンティーをするならここ!』というイギリスのネット記事に釣られて、ロンドンの『The Chesterfield Mayfair Hotel(チェスターフィールド・メイフェアホテル)』 に行ってきました。
内装含めて素敵だったのでまとめていきたいと思います。また、メニューなんかも気になるという方もいるかもしれないので、少し詳しめにまとめました。
場所・アクセス
場所はロンドンの中心、メイフェアの一等地にあります。紅茶で有名な『Fortnum&Mason(フォートナム&メイソン)』にも近く、ロンドンでお買い物するにも便利な点もポイントが高いです。
⬇️場所はここ
ロンドンのアフタヌーンティー全般に言えることなのですが、この時期、特にクリスマス限定のアフタヌーンティーは人気なので事前に予約を取ることをお勧めします。
⬇️HPはここ
ホテルの概要
調べてみると、このホテルはどうやら『The Red Carnation Hotel Collection(レッドカーネーション・コレクション)』というホテルグループの所属のようで、アイルランドやドーセットなど、イギリス各地に姉妹ホテルがあるようです。
ランクは四つ星ホテルで、伝統を踏まえつつも気取らない雰囲気があり、かなりリラックスして寛げる空間でした 季節やテーマに沿ったアフタヌーンティーの提供に力を入れていて、お菓子売りのお兄さんが扮するキャンディーカーを登場させたりと演出が凝っています。
その他、レストランやバーカウンターではモレキュラー カクテル、ジンのテイスティング体験もあるようで、立地も最高だし宿泊しても楽しそうだなあ思うホテルでした。
外観・エントランスの様子
表通りからやや奥に入ったところにありますが、赤いひさしがトレードマークなので比較的分かりやすいと思います。ちなみにこの外観、そのままお菓子にしたものをホテルのエントランスに飾っていました。
クリスマス限定のこんなディスプレイが見れるのも冬のロンドンの魅力です。
アフタヌーンティー
それでは、実際のアフタヌーンティーの様子を紹介します。メニューの詳細なども載せておいたので参考にしていただければ幸いです。
お店の雰囲気や値段、客層について
中に入ると右手にレセプションがあります。エントランスも素敵なのでぜひ見ていってください。
大きなツリーが飾られていて見事です。ロンドンのホテルはツリーがとにかく綺麗なので、正直各ホテルのツリー巡りをするだけでも1日が潰れるのではと思っています笑
エントランスを入ってまっすぐ行くとアフタヌーンティーを提供しているカフェに着くのですが、手前はこのように落ち着いたバースペースになっていました。
今回はクリスマスの時期だったこともあり、『Winter Wonderland Afternoon Tea(ウィンターワンダーランド・アフタヌーンティー)』というお題でアフタヌーンティーの提供を行っていました。
メニュー表はこんな感じです。
値段は1人47.5£(大体6600円くらい)でした。この立地のホテルにしてはややお得感がある気がします。この辺りは本当に一流ホテルが多く値段もピンキリなので、ドレスコードを含めて事前にリサーチしていくことをお勧めします。
店内の様子
白とグリーンを基調とした明るい店内で、手前はバーカウンター、横はレストランスペースとなっています。天井がガラス張りなので開放感がたまらないです☺️
高級感があるのにあったかくて気さくな店員さんばかりで、すごく居心地のいい空間でした。なんとなくケンブリッジのティールームに近い雰囲気を感じました。
よく『ロンドンのティールームは服装やお作法にも厳しいよ!』という声を聞きますが(私自身、ケンブリッジののんびりした田舎風ティールームに行くことがほとんどなので😅)ここのティールームに関してはかなりのんびりした様子でした。服装も周りのお客さん含めてジーパンの方も多かったですし、みんな美味しそうにスコーンを頬張っていました👍笑
せっかくロンドンに来たからなあ🙄 と迷うところではありますが、こういうあまり気取らない感じのところが好きな方にはいいかもしれません。
アフタヌーンティー
お待ちかねのアフタヌーンティーです。
スターターにイギリスの伝統的なクリスマスワイン、『Mulled Wine』 がついてきました。赤ワインにオレンジやスパイスの香りを足したもので、暖かくてイギリスの冬を感じます。
お店でもあるけど、クリスマーケットで売られていることが多いんだな
紅茶のラインナップは充実していて、まあこれくらいあれば満足かな、というくらいの種類はありました。ちなみにポットはティーカップ3〜4杯分くらいのやや大きめのものを使っていました。
今回はクリスマス限定のクリスマスブレンド『Chesterfield Christmas Blend(チェスターフィールド・クリスマスブレンド)』を出していたので写真にとってきました。
イギリスではクリスマスはオレンジやスパイス(カルダモンやシナモン)がふんだんに使われた紅茶が多く出回るので、クリスマスらしい一杯でした🇬🇧
次にティースタンドの紹介をしていきます。
もしかしたら詳細に知りたい方もいらっしゃるかもしれないのでメニュー表をもう一度載せておきます。
まずは一番下段。
サンドイッチは5種類と少し多めでした。
★きゅうりとクリームのブラウンサンドイッチ
★卵のクレソンを練り込んだサンドイッチ
★蜂蜜のハムとクランベリー、ピリ辛トマト
★スモークサーモンとクリームチーズ、ビーツ
★ターキーとマヨネーズのクランベリーソース
この中で特にクリスマスらしいのは、一番下の『ターキーのサンドイッチ』です。イギリスではサンデーローストでもお馴染みなのですが、ターキーをクランベリーの甘いソースと一緒に食べるクリスマスメニューが人気です。
日本だとあまりお肉に甘いソースをつけて食べるのは一般的ではないのですが、こちらでは豚肉もりんごソースで食べるのが好まれるので、イギリスらしい一品と言えるかもしれません🎅
ちなみにラム肉にはミントソースだぜ!
次は中段です。
スコーンはチョコレートとクランベリーのスコーンでした。手作りの苺のジャムと、かなり粘土の高いクロテッドクリームが添えられていました。食感はわりとどっしりとしていて、食べ応えがあります。
これはイギリスのアフタヌーンティーあるあるなのですが、正直この辺りですでに腹7分目まで来てます笑
ものすごい高級なホテルだと、スコーンやサンドイッチが小さく作り込んであるのであまり感じないのですが、大体のティールームではこの辺りでお腹いっぱいになってきます...。
アフタヌーンティーの食べ方にもコツがいるんだな...
特にスコーンはお持ち帰りしやすいので、ここでシェアしながら残りはお持ち帰りするのが賢いかもしれません😅(このホテルは頼まなくてもお持ち帰り用のボックスを用意してくれました)
最後に上段です。
気になるメニューの内容は
★チョコレートのビッシュ・ド・ノエル
★ピスタチオとクランベリーのムースケーキ
★バニラババロアのスノードーム
★ジンジャーブレッドマンのカップケーキ
★クレメンタインオレンジのマカロン
★クランベリーとココナッツのクリスマスボール
★プラリネのエクレア
の7種類です。
これは2人前なのですが、上段のケーキは2人で1個をシェアする形でした。甘いものが多いので、少しずつ食べられそうなものをシェアしていき、持ち帰りが簡単そうなものはお持ち帰りにしてホテルやお家でゆっくり食べるのをお勧めします笑
美味しいのですが、なんと言っても甘いんですよね。。。ケンブリッジのどっしりドーン!!系よりは、ベリーや軽めのスポンジ、チョコを使っていて食べやすいのですが、それでも日本のものに比べるとかなり重いです😅
近くのF&Mなんかで美味しい紅茶を買って、家やホテルでゆっくりティータイムにするのもオススメです😋
ちなみにこのシーズンのF&Mの様子もまとめた記事があるので、よかったら見てみてください。
これでロンドンのクリスマスを満喫できること間違いなしだぜ
総括
今回訪問した『The Chesterfield Mayfair Hotel』ですが、立地とサービスを考えると、ここの値段はわりと良心的だと思います👍
これは日本と比べたイギリスのアフタヌーンティーの特徴なのですが、どうしても上段のケーキはバタークリームを使っていたりして、どっしりと甘めのものが多くなってきます。正直ロンドンの超一流ホテル(価格帯の目安は1人8000円くらい)を除いては日本のホテルアフタヌーンティーの方が味は美味しいと感じるのではないかと思います。だって日本人の口に合うようにカスタマイズされた日本人が作ったメニューですものね...当然といえば当然です🙄🇯🇵
なので、ロンドンでアフタヌーンティーをしようとなったときに、 『どうせなら未体験な美味しいものが食べたい!金に糸目はつけないわよ🙅♀️!』という方でないと、どういうホテルを選ぶのかは悩ましいところになると思います。
ただ、気取らず、ロンドンの伝統的なホテルでゆっくりお茶がしたいなという方にはちょうどいいと思いました。今回のようにクリスマスのキャンペーン中に行けば特別な空間を楽しむことができますし、凝ったコンセプトを打っている期間に訪問するのにはいいんじゃないかと個人的に思います(実際かなり満足でした☺️)
ここでは忌憚なき意見を述べさせてもらったぜ
以上、『The Chesterfield Mayfair Hotel』のクリスマスアフタヌーンティーでした。